忙しいことは悪いことなのか
「忙しいのは良いことだ」
そう言われることがあります。
確かに、
仕事があること自体は悪いことではありません。
しかし、
忙しさが続くことで見えなくなるものがあります。
それは、
「立ち止まって考える時間」です。
忙しさが奪うもの
忙しい状態では、
- 目の前の仕事を片付ける
- 期限に間に合わせる
- 問題に対処する
ことが優先されます。
その結果、
- なぜこの仕事をしているのか
- 本当に必要なのか
- 他に方法はないのか
といった問いを立てる余裕が失われます。
前提を疑えなくなる
考える時間がなくなると、
業務を支えている前提が見えなくなります。
- この資料は本当に必要なのか
- この会議は意味があるのか
- このルールは今も有効なのか
本来なら見直されるべきものが、
「当たり前」として残り続けます。
改善が機能しなくなる
前提を疑えない状態で改善を行うと、
改善はどうしても表面的になります。
例えば、
- 手順を増やす
- チェックを追加する
- 管理を強化する
といった対策です。
一時的には効果があります。
しかし前提が変わっていないため、
同じ問題が繰り返されることがあります。
DXが業務追加になる
DXでも同じことが起きます。
忙しい状態のままDXを進めると、
業務の前提は変えずにツールだけを導入してしまいます。
すると、
- システム入力が増える
- 管理項目が増える
- 会議資料が増える
といったことが起こります。
本来は業務を楽にするはずのDXが、
新たな業務を生み出してしまうのです。
成果が出ない理由
こうした状態が続くと、
- 頑張っている
- 動いている
- 忙しく働いている
にもかかわらず、
思うような成果が出なくなります。
問題は努力不足ではありません。
考える時間が失われ、
前提を見直す機会がなくなっていることです。
忙しさの本質
忙しさの本当の問題は、
仕事が多いことではありません。
「考える時間」が失われることです。
考える時間が失われると、
- 前提を疑えない
- 改善が浅くなる
- DXが形骸化する
- 成果が出なくなる
という流れが生まれます。
さいごに
「忙しい」と感じたとき、
業務をこなすことだけに目を向けるのではなく、
- 何を考える時間が失われているのか
- どの前提が見直されていないのか
を振り返ってみる。
それが、
忙しさによる見えない損失を防ぐ第一歩になるかもしれません。
この記事を書いた人
村上 亮
中小企業診断士・ITコーディネータ
「問題を解く前に、前提を整える」をテーマに、
製造業・DX・意思決定に関する情報を発信しています。
VXtyleでは、そうした思考の整理を行っています。
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