なぜ忙しさは繰り返されるのか ー 業務ではなく「前提」が増え続ける構造

なぜ一度増えた仕事は減らないのか

「一度増えた仕事が減らない」

多くの現場で、こうした状況が見られます。

  • 業務がどんどん増えていく
  • 忙しさが慢性化する
  • 改善してもすぐ元に戻る

一時的に効率化しても、
気づけばまた同じ状態に戻っている。

なぜ忙しさは、繰り返されるのでしょうか。

業務量が多いから?

この問題はよく、

  • 人手が足りない
  • 業務量が多すぎる
  • 効率が悪い

といった形で語られます。

もちろん、これらも一因です。

しかしそれだけでは、
なぜ「元に戻るのか」を説明できません。

増えているのは業務ではない

ここで視点を変えます。

増えているのは業務ではなく、
「業務を生み出す前提」ではないか
という考え方です。

前提は自然に積み上がる

業務は、多くの場合、
ある「前提」から生まれます。

例えば、

  • 「この資料は必要だ」
  • 「この会議は必要だ」
  • 「このチェックは必須だ」

これらは一つひとつは合理的です。

しかし、
一度できた前提は、
基本的に残り続ける という性質があります。

前提は疑われない

さらに重要なのは、
前提は「当たり前」として扱われるという点です。

  • なぜこの業務をやるのか?
  • 本当に必要なのか?

といった問いは、
日常業務の中ではほとんど発生しません。

その結果、
前提が見直されることなく蓄積されていきます。

部分最適が前提を増やす

もう一つの要因が、
部分最適の積み重ねです。

  • 品質を守るためのチェック追加
  • ミス防止のための確認プロセス
  • 報告強化のための資料作成

どれも正しい判断ですが、
それぞれが新しい前提を生み出してしまいます。

忙しさは「構造」で生まれる

ここまでをまとめると、
忙しさは次のような構造で生まれます。

  • 前提が増える
  • 業務が増える
  • 前提は残る
  • さらに前提が増える

というループがまわっています。

なぜ繰り返されるのか

この構造の厄介な点は、
「減らす力」が働かないことです。

  • 前提を作る力は強い
  • 前提を削る仕組みは弱い

そのため、
改善しても、構造が同じならまた元に戻ってしまいます。

止めるべきはどこか

では、このループを止めるにはどうすればよいのでしょうか。

重要なのは、
業務を減らすことではなく、
前提を減らすこと です。

忙しさは自然に増える

忙しさは、

  • 努力不足でも
  • 能力不足でもなく

構造として自然に増えるものです。

だからこそ必要なのは、

  • 前提を疑う
  • 前提を見直す
  • 前提を減らす

という視点です。

さいごに

「忙しい」と感じたとき、
目の前の業務に手をつける前に、

  • なぜこの業務が存在するのか
  • その前提は今も有効か

と問い直してみる。

それが、
忙しさのループを断ち切る
最初の一歩になるかもしれません。


この記事を書いた人

村上 亮
中小企業診断士・ITコーディネータ

「問題を解く前に、前提を整える」をテーマに、
製造業・DX・意思決定に関する情報を発信しています。

VXtyleでは、そうした思考の整理を行っています。

VXtyleホームページ

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