一度の成功を、組織の財産にする
問題が発生したとき、
その都度対応し、
解決する。
多くの組織では、
日々このような問題解決が行われています。
しかし、
同じような問題が何度も繰り返されることはないでしょうか。
- 毎年同じトラブルが発生する
- 担当者が変わると問題が再発する
- 一度改善したはずなのに元に戻ってしまう
このような状況では、
問題を「解決」しているように見えても、
組織としては十分に学習できていないのかもしれません。
個人の頑張りだけでは限界がある
組織には、
経験豊富で問題解決能力の高い人がいます。
そのような人の存在は、
とても貴重です。
一方で、
「あの人がいれば何とかなる」
という状態に依存してしまうと、
組織としての持続性は低くなります。
なぜなら、
- 異動や退職によって知識が失われる
- 問題解決が特定の人に集中する
- 他のメンバーが育ちにくくなる
といった問題が生じるからです。
組織が成長していくためには、
個人の経験や知恵を、
組織全体の力へと変えていく必要があります。
問題解決のプロセスを共有する
問題解決を組織の力に変えるためには、
「何を解決したか」
だけでなく、
「どのように考え、どのように解決したか」
を共有することが重要です。
たとえば、
- どのような問題が起きたのか
- どのような背景があったのか
- どのような仮説を立てたのか
- なぜその施策を選んだのか
- 実施して何を学んだのか
を振り返り、
記録しておくことで、
組織の知識として蓄積されていきます。
結果だけではなく、
考え方やプロセスを共有することが、
再現性を高めることにつながるのです。
学習する組織は強い
変化の激しい時代では、
一度成功した方法が、
将来も通用するとは限りません。
そのため、
「正解を持っている組織」
よりも、
「学び続けることができる組織」
のほうが強いと言われています。
学習する組織では、
- 振り返りを行う
- 成功事例だけでなく失敗事例も共有する
- 多様な意見を歓迎する
- 小さな実験を繰り返す
といった文化が育っています。
問題解決を一度きりの活動ではなく、
継続的な学習の機会として捉えているのです。
問題は組織を成長させる機会でもある
問題が発生すると、
私たちはつい
「問題をなくしたい」
と考えます。
もちろん、
同じ問題を繰り返さないことは重要です。
一方で、
問題そのものは、
組織の成長機会でもあります。
問題が起きたときに、
「なぜ起きたのか」
「ここから何を学べるのか」
を問い続けることで、
組織は少しずつ強くなっていきます。
問題を単なるトラブルとして終わらせるのではなく、
未来への学びに変えていくことが大切なのではないでしょうか。
さいごに
問題解決の目的は、
目の前の課題を解消することだけではありません。
問題解決を通じて、
- 組織が学び
- 成長し
- 次の課題に対応できる力を身につけること
も重要な目的の一つです。
問題を解決して終わるのではなく、
「今回の経験を、組織の力に変えるにはどうすればよいか」
という視点を持つことで、
問題解決の価値はさらに大きくなるでしょう。
この記事を書いた人
村上 亮
中小企業診断士・ITコーディネータ
「問題を解く前に、前提を整える」をテーマに、
製造業・DX・意思決定に関する情報を発信しています。
VXtyleでは、そうした思考の整理を行っています。