良い解決策は、一人では実現できない
どれだけ優れた解決策であっても、
実行されなければ成果にはつながりません。
そして、
組織の問題の多くは、
一人だけで解決できるものではありません。
だからこそ、
問題解決では
「何をやるか」
と同じくらい、
「誰と進めるか」
が重要になります。
正しい解決策でも進まないことがある
現場改善や業務改革の場面では、
「その施策が正しいことは分かっている」
にもかかわらず、
なかなか実行に移らないことがあります。
たとえば、
- 新しいルールを作ったが定着しない
- システムを導入したが活用されない
- 改善提案が現場から反発される
といったケースです。
これは、
解決策そのものに問題があるというよりも、
関係者の理解や納得が十分に得られていないことが
原因である場合が少なくありません。
組織の問題は、
人が関わる問題でもあるのです。
人は「決められたこと」より「参加したこと」に動く
人は、
自分が議論に参加し、考え、意見を出したことに対しては
主体的に関わろうとする傾向があります。
反対に、
「上から決まったことだからやる」
という状態では、
どうしても受け身になりがちです。
そのため、
問題解決では、
- 現場の声を聞く
- 関係者と一緒に問題を整理する
- 仮説や方向性を共有する
- 小さな意思決定を積み重ねる
といったプロセスが重要になります。
解決策を一方的に示すよりも、
関係者と一緒に考えるほうが、
結果として実行力の高い施策になることが多いのです。
多様な視点が問題解決の質を高める
問題は、
一つの視点だけで捉えると見落としが生じやすくなります。
たとえば、
業務改善を考える場合でも、
- 経営者の視点
- 管理職の視点
- 現場担当者の視点
- 顧客の視点
これらの視点では、
見えている景色が異なります。
だからこそ、
多様な視点を持ち寄ることで、
「そのような見方もあったのか」
という気づきが生まれます。
問題解決の質を高めるためには、
異なる立場の人が対話できる場をつくることも重要です。
巻き込むことは、時間がかかるようで近道になる
関係者を巻き込むことは、
時として遠回りに見えるかもしれません。
一人で決めたほうが早い場面もあるでしょう。
しかし、
- 後から反対が出る
- 認識のズレが発覚する
- 現場で実行されない
といったことが起きると、
結果的に大きな手戻りにつながります。
最初の段階で関係者と対話し、
認識を揃えておくことは、
長い目で見ると問題解決を加速させることにつながります。
さいごに
問題解決は、
単に正しい答えを見つける活動ではありません。
関係者が同じ方向を向き、
実際に行動できる状態をつくる活動でもあります。
そのためには、
「どうすれば相手を動かせるか」
ではなく、
「どうすれば一緒に考えられるか」
という視点が大切になるのではないでしょうか。
次回は、
「小さく試すことで成功確率は高まる」
について考えてみたいと思います。
この記事を書いた人
村上 亮
中小企業診断士・ITコーディネータ
「問題を解く前に、前提を整える」をテーマに、
製造業・DX・意思決定に関する情報を発信しています。
VXtyleでは、そうした思考の整理を行っています。