DX認定という制度をご存じでしょうか
最近では、
「DX認定を取得しました。」
というニュースを目にする機会が増えてきました。
DX認定を取得すると、
企業のホームページや名刺に
認定マークを掲載するケースもあります。
しかし、
「DX認定を取得すればDXが成功する」
というわけではありません。
認定はゴールではなく、
あくまでもスタートラインです。
DX認定とは何を認定しているのか
DX認定は、
「現在どれだけデジタル化されているか」
を評価する制度ではありません。
評価されるのは、
- 経営者がDXを理解しているか
- DXの方向性が明確か
- 推進体制が整っているか
- 継続的に取り組める仕組みがあるか
という点です。
つまり、
「DXを進められる会社になっているか」
が認定の対象なのです。
DX認定は「仕組み」を評価している
例えば、
最新のAIを導入している会社でも、
担当者一人しか使えないのであれば、
その担当者が異動や退職をすると
取り組みは止まってしまいます。
一方、
特別なシステムを導入していなくても、
経営者が方向性を示し、
現場が改善を続ける文化があり、
継続的に学びながら変化できる会社であれば、
DXは少しずつ前へ進みます。
DX認定が見ているのは、
「今どれだけ進んでいるか」
ではなく、
「これからも進み続けられるか」 なのです。
DX認定は企業文化づくりでもある
DXは、
一度システムを導入すれば終わるものではありません。
社会環境も、
お客様のニーズも、
技術も変わり続けます。
そのため、
企業も変わり続ける必要があります。
企業は、
その時々の前提を問い直し、
より良い意思決定を続けながら、
価値を生み出すプロセスを改善し続ける必要があります。
つまりDXとは、
一つのプロジェクトではなく、
価値を生み出すプロセスを継続的に改善していく企業活動です。
DX認定は、
そのための組織づくりや文化づくりを
後押しする制度とも言えます。
認定取得をゴールにしてはいけない
補助金や金融機関との関係などをきっかけに、
DX認定を目指す企業もあります。
もちろん、
それ自体は悪いことではありません。
しかし、
認定証を取得した瞬間に活動が止まってしまえば、
本来の目的を見失ってしまいます。
認定を取ることではなく、
認定取得をきっかけに、
企業が継続的に成長していくことが重要なのです。
さいごに
DX認定は、
「DXが終わった会社」を認定する制度ではありません。
むしろ、
「変化し続ける力を備えた会社」
であることを示す制度です。
言い換えれば、
価値を生み出すプロセスを継続的に見直し、
改善できる組織であることを評価する制度とも言えるでしょう。
認定証そのものに価値があるのではなく、
社会や顧客の変化に合わせて
学び、
改善し、
価値を生み出し続けられる組織であることに意味があります。
認定取得はゴールではなく、
新たなスタートラインです。
次回は、
「DXで一番変わるのは情報ではない」をテーマに、
DXが本当に変えるべきものについて考えてみたいと思います。
この記事を書いた人
村上 亮
中小企業診断士・ITコーディネータ
「問題を解く前に、前提を整える」をテーマに、
製造業・DX・意思決定に関する情報を発信しています。
VXtyleでは、そうした思考の整理を行っています。